比較公開 2026-09-15スワアビラボ編集部

同じ会社でも、通貨ペアでスプレッドは何倍違うのか — 同じ金額で比べ直すと、いちばん安いペアが変わる

FXのスプレッドは、同じ会社の中でも通貨ペアによって何倍も違います。ただしその倍率は、何をそろえて比べるかで変わります。1万通貨あたりで並べると、1通貨の価格が安い通貨ほど費用が小さく見えます。数量が同じでも元本が桁で違うためで、スプレッドの狭さとは別のものです。そこで同じ金額を元本にして比べ直すと、多くの会社でいちばん安い通貨ペアといちばん高い通貨ペアの顔ぶれが入れ替わります。9社以上がそろって公表している通貨ペアに限り、会社ごとに社内の最狭と最広を実測で並べました。会社どうしの値の大小は比べていません。単位がそろっているか確かめられない掲示と、公表値が1万通貨に適用されない掲示は、理由を書いて除いています。

同じ会社の中でも、通貨ペアが変わるとスプレッドは4〜14倍違います。(1万通貨あたりの公表値。9社以上が公表している9つの通貨ペアで比較。 取得日は2026年8月19日〜2026年9月4日)。 これは、同じ数量を持ったときの金額です。同じ100,000円を元本にして比べ直すと、この倍率は8.4〜682.9倍に広がります。10社中8社では、いちばん安い通貨ペアかいちばん高い通貨ペアが、別のペアに変わります。

1万通貨で比べると、同じ会社の中で何倍違うのか

この記事で見るのは、1つの会社の中だけです。会社をまたいだ比較は会社によるスプレッドの開きで扱っています。 各社が公表するスプレッドは、通貨ペアごとに別の値です。

比べる通貨ペアをそろえないと、この比較は成立しません。扱っている通貨ペアの数は、会社によって違います。 めずらしい通貨を扱う会社ほど、通貨ペアごとの差が大きい会社に見えてしまいます。そこで9社以上が公表している9つの通貨ペア(豪ドル円・カナダドル円・スイスフラン円・ユーロ円・ポンド円・メキシコペソ円・NZドル円・トルコリラ円・米ドル円)に限って数えます。

表1 — 1万通貨あたりの公表スプレッド(単位=銭)。同じ数量を持ったときの比較です。

会社比べたペア数いちばん狭いペアいちばん広いペア倍率(数量をそろえた比較)
DMM FX9メキシコペソ円(0.2銭)トルコリラ円(1.4銭)7倍
GMOクリック証券9メキシコペソ円(0.2銭)トルコリラ円(1.4銭)7倍
GMO外貨9ユーロ円(0.1銭)トルコリラ円(0.6銭)6倍
SBI FXトレード9メキシコペソ円(0.18銭)トルコリラ円(1.58銭)8.8倍
みんなのFX7米ドル円(0.2銭)トルコリラ円(1.4銭)7倍
ヒロセ通商9メキシコペソ円(0.2銭)カナダドル円(1.5銭)7.5倍
外為どっとコム9メキシコペソ円(0.2銭)トルコリラ円(1.4銭)7倍
外為オンライン7米ドル円(0.9銭)NZドル円(3.6銭)4倍
松井証券8メキシコペソ円(0.1銭)トルコリラ円(1.3銭)13倍
楽天証券8メキシコペソ円(0.2銭)トルコリラ円(2.8銭)14倍

比べたペア数が9に満たない会社があるのは、その会社が一部を公表していないか、 後述の「この数え方で言えないこと」の理由で対象から外したためです。ここでの 「9つの通貨ペア」は、9社以上が公表しているペアという意味です。各社が9つすべてを出しているという意味ではありません。

1万通貨で比べると、なぜメキシコペソ円が「いちばん狭いペア」に並ぶのか

表1で「いちばん狭いペア」に並んでいるのは、10社のうち7社がメキシコペソ円です。メキシコペソ円のスプレッドが 特別に狭いからではありません。

円建ての通貨ペアでは1銭が0.01円なので、1万通貨あたりの費用は、どの通貨でも「銭の数 × 100円」になります。ところが、1万通貨を持つのに必要な元本は通貨によってまったく違います。 1通貨が150円ほどの通貨と、10円に満たない通貨では、同じ1万通貨でも出す金額が桁で変わります。

つまり表1は、同じ数量を持ったときの費用を比べた表です。同じ金額を出したときの 費用ではありません。同じ注意は、スワップポイントの通貨ペアによる差にも書いています。 スプレッドでこの数え方を出すのは、今回が初めてです。

同じ100,000円ぶんで比べ直すと、いちばん安い通貨ペアが変わる

元本を100,000円にそろえると、必要な数量が通貨ごとに変わります。 往復の費用は銭の数 × 0.01円 ×(100,000 ÷ その通貨の円建てレート)で求められます。前半の「銭の数 × 0.01円」が1通貨あたりの費用、後半の 「100,000 ÷ レート」が100,000円で買える数量です。 レートは2026年9月15日のものです。

表2 — 元本100,000円ぶんの往復費用(単位=円)。同じ金額を出したときの比較です。

会社いちばん安いペアいちばん高いペア倍率(金額をそろえた比較)表1と比べると
DMM FX米ドル円(1.29円)トルコリラ円(440.45円)341.4倍入れ替わる
GMOクリック証券米ドル円(1.29円)トルコリラ円(440.45円)341.4倍入れ替わる
GMO外貨ユーロ円(0.56円)トルコリラ円(188.76円)337.1倍同じ
SBI FXトレード米ドル円(1.16円)トルコリラ円(497.08円)428.5倍入れ替わる
みんなのFX米ドル円(1.29円)トルコリラ円(440.45円)341.4倍同じ
ヒロセ通商米ドル円(1.29円)トルコリラ円(440.45円)341.4倍入れ替わる
外為どっとコム米ドル円(1.29円)トルコリラ円(440.45円)341.4倍入れ替わる
外為オンラインポンド円(4.79円)NZドル円(40.36円)8.4倍入れ替わる
松井証券ユーロ円(1.12円)トルコリラ円(408.99円)365.2倍入れ替わる
楽天証券米ドル円(1.29円)トルコリラ円(880.90円)682.9倍入れ替わる

10社のうち8社で、いちばん安いペアか、いちばん高いペアが、 別の通貨ペアに変わりました。1万通貨あたりでいちばん狭かった通貨ペアは、元本をそろえるといちばん安い側ではなくなる会社が 多くなります。

同じ100,000円を出したときの費用は、表2の金額です。 表1の「銭」は、同じ数量を持ったときの比較です。

数値の出所

  • 各社のスプレッドは、各社の公表ページから取得した値です。取得日は会社によって2026年8月19日・2026年8月28日・2026年9月4日に分かれます。1社につき1回の取得なので、同じ会社の中の比較は日付がそろっています。会社をまたいで比べる場合は、取得日の違いが入ります。
  • 円建てレートは2026年9月15日のものです。スプレッドの取得日とは別の日付です。
  • 公表値は「原則」の値です。早朝や指標発表の前後、相場が急変した局面では、実際に約定する 価格差はこれより広がることがあります。

この数え方で言えないこと

  • 南アフリカランド円は全体から外しました。他社と大きく離れた値を公表している会社があり、その会社の公表ページには別の通貨単位の 記述があります。当サイトがそろえている10,000通貨と同じ条件か 確かめられていません。
  • 1社しか公表していない通貨ペアも外しました(ブラジルレアル円・イスラエルシェケル円・韓国ウォン円・タイバーツ円)。他社と突き合わせる相手がいないので、 単位がそろっているか確かめられません。
  • 10,000通貨では適用されない公表値は外しました(松井証券 USD/JPY(上限1,000))。当サイトは10,000通貨にそろえているため、 それより小さい注文数量までの値は同じ土俵で比べられません。
  • 範囲で公表している会社があります。当サイトは狭いほう(下端)を採用しています。 広いほう(上端)で比べれば倍率は変わります。
  • ここで比べているのは公表されているスプレッドだけです。取引にかかる費用の 全体でも、利益や損失の見通しでもありません。スワップポイントを含めた回収の見方は損益分岐日数の解説で扱っています。

まとめ

同じ会社の中でも、通貨ペアが変わればスプレッドは何倍も違います。1万通貨あたりでは4〜14倍、同じ100,000円ぶんに直すと8.4〜682.9倍です。そしてどちらで数えるかによって、いちばん安い通貨ペアか いちばん高い通貨ペアが、10社中8社で入れ替わります

2つの表は、測っているものが違います。表1は同じ数量を持ったときのスプレッド、表2は同じ金額を 出したときの費用です。

本記事は一般的な情報提供を目的としています。特定の取引の推奨・投資助言ではありません。 記事中のスワップポイント等の数値は、当サイトが自動で集めたデータ(基準日 2026-09-15)から、 ページを作り直すたびに入れ替えています。最新値は必ず各社公式サイトでご確認ください。
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記事で見た数値を自分の条件で確かめられます。往復スプレッド費用を1日あたりのスワップ差額で割った日数(=損益分岐日数)を、計算例として表示する無料ツールです。

よくある質問

同じ会社の中で、通貨ペアによってスプレッドはどれくらい違いますか

1万通貨あたりの公表値で比べると、4倍から14倍でした(9社以上が公表している9つの通貨ペアに限って、会社ごとに社内の最も狭い値と最も広い値を比べたものです)。ただしこれは同じ数量を持ったときの金額です。同じ金額を元本にして比べ直すと、倍率は8.4倍から682.9倍に広がります。

メキシコペソ円やトルコリラ円のスプレッドは狭いのですか

1万通貨あたりの金額で並べると狭い側に来ますが、それはスプレッドが狭いからとは限りません。1万通貨を持つのに必要な元本が通貨によって大きく違うためです。同じ金額を元本にして比べ直すと、順序は変わります。このページでは両方の数え方を並べています。

どの会社のスプレッドがいちばん狭いですか

このページでは会社どうしの値を比べていません。数えているのは、1つの会社の中で通貨ペアが変わると何倍違うかです。会社をまたいだ比較は、同じ通貨ペアで会社ごとにいくら違うかを扱った別のページにあります。

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