基礎公開 2026-09-21スワアビラボ編集部

FXの信託保全はいつ実行されるのか — 入金から信託までの時間差を公表文で読み比べた

FX会社に預けた証拠金は信託保全されますが、入金したその瞬間に信託されるとは限りません。当サイトが記録している会社の公式ページを1日で読んだところ、信託されるまでの時間について書いている会社があり、要保全額を計算した2営業日後と書く会社、入金を確認した日の翌営業日と書く会社、前々営業日のニューヨーククローズ時点までは設定済みと書く会社に分かれていました。資金が会社を経由せず直接信託会社へ入る方式を説明している会社もあります。一方で、信託に移るまでの間も法令に定める方法で区分管理されると明記している会社もあります。会社名の五十音順に原文のまま並べ、当サイトが記載を確認できなかった欄はそう書いています——その扱いが無いという意味ではありません。異業者両建てのように資金を2社へ分けて預ける場合に何が変わるかも書いています。

FX会社に預けたお金(証拠金)は、信託保全の対象になります。会社の資産とは分けて、信託銀行などに預ける仕組みです。 ただし入金したその瞬間に信託されるとは限りません。 当サイトが記録している10社の公式ページを2026-09-21に読みました入金から信託までの時間について何か書いている会社は8社です。 金額を計算した日の2営業日後と書く会社もあれば、入金を確認した日の翌営業日と書く会社もあります。信託される前のお金についても、預金口座で会社の資産とは区分して管理すると 書いている会社が3社あります。

ここから並べるのは、各社が公表している文の引用です。 当サイトの実測データではなく、会社が自分の言葉でどう書いているかを集めたものです。 たとえばGMO外貨の公表ページ(2026-09-21取得)には 「お客さまよりお預かりした時点から信託されるまで最大2営業日のタイムラグが生じますので、 お預かりした時点の資産とお客さまに返還する信託保全金額は必ずしも一致しません」とあります。

入金したお金は、いつ信託保全の対象になるのか

信託保全は、会社が預かったお金を信託銀行などへ移すことで成り立っています。会社はまず信託する金額を計算し、そのあとで信託口座へ入れる手続きをします。 この2つの間に時間が空きます。 この時間差は当サイトが推定したものではなく、各社が自分の公表文に書いているものです。

下の分け方は、当サイトが引用した文の書き方によるものです。同じ会社のページに別の書き方が併記されていることもあります(表の※に書いています)。

  • 「◯営業日後に信託する」と書く会社 — ヒロセ通商は、信託する金額 (同社は「要保全額」と呼んでいます)を毎営業日計算し、「2営業日後に信託保全の対象とします」と 書いています。GMO外貨は「顧客区分管理必要額算出日から2営業日後に当該信託保全金額を信託いたします」、 GMOクリック証券は「信託保全対象額確定日から2銀行営業日後に信託口座での信託設定が完了します」と 書いています。いずれも金額を計算した日を起点に数えています
  • 「入金を確認した日の翌営業日」と書く会社 — みんなのFXは 「当社が入金を確認できたものにつき、翌営業日(※1)に信託設定します」と書いています (「※1」は同社ページの注記で、日本の祝日や年末年始等を除くという意味です)。 外為どっとコムにも同じ書き方の文があります
  • 「いつ時点の残高までが信託済みか」で書く会社 — 外為どっとコムは 「通常では前々営業日のニューヨーク(NY)クローズ(午前7時。米国夏時間の期間は午前6時)時点のものまでは、 全額を対象として信託設定がなされております」と書いています。 同じページには「最長でも入金日の翌々営業日までには信託設定がされることとなります」ともあり、1つのページに複数の書き方があります
  • 時間差があるとだけ書き、日数は書いていない会社 — 外為オンラインは 「区分管理必要額算出日と追加信託期限に時間差があること等から、いかなる状況でも必ず お客様から預かった証拠金が全額返還されることを保証するものではありません」と書いています。 DMM FXは何を信託するかを説明していますが、完了までの日数は当サイトが読んだ範囲にはありません

SBI FXトレードは、まず一般的な流れをこう説明しています—— 「従来のFX会社がお客様からお預かりした資金を信託保全する方法は、『①お客様がFX会社に入金する、 ②その後にFX会社が信託銀行等(※)に信託する』という資金の流れになっています。 そのため、お客様からお預かりした資金が信託保全されるまでに数日かかることがございます」。 そのうえで同社は、資金が会社を経由せず直接信託会社へ入る方式をとっていると書いています。ただし同じページには「三井住友銀行へご入金いただいた場合は、当社を経由して信託する従来の方式(A)で 信託保全されます」とも書かれています。同社が「従来の方式(A)」と呼んでいるのは、 上に引用した①②の流れのことです。

信託されるまでの間、そのお金はどう扱われるのか

「まだ信託されていない」は「どこにも守られていない」という意味ではありません。2026-09-21に読んだ範囲では、信託されるまでの間の扱いを公表文に書いている会社が3社ありました。

  • 外為どっとコム — 「この間は金融庁長官の指定する金融機関において、保証金等であることが名義により明らかな預金口座により区分管理致します」
  • みんなのFX — 「信託先銀行等の信託口座へ入金されるまでの間、各金融機関等にて証拠金であることが名義により明らかな預金口座において、当社の固有財産とは区分して管理します」
    ※同じページには「信託保全に移行するまでの間も、お客様の資金は当然ながら法令に定められた方法により、当社の資産と区分管理されます」ともある
  • GMO外貨 — 「ただし、この間も金融庁長官の指定する金融機関において、証拠金であることがその名義により明らかな預金口座にて、当社の固有財産とは区分して管理しております」

店頭FXでは、預かった証拠金を信託によって区分管理することが法令で求められています。信託は、会社が選んだ方法のひとつではありません(外為オンラインは「法令上要求される区分管理方法の信託一本化」、外為どっとコムは 「全て金銭信託することが義務付けられております」と書いています)。 上の3社は、その信託口座へ入るまでの間も、預金口座で会社の資産とは区分して管理すると 書いています。

残りの会社が「していない」という意味ではありません—— 当サイトが読んだページに、信託されるまでの間の扱いを書いた文が無かった、というだけです。

10社の公表文を読み比べる

下の表は、10社それぞれの公表文をそのまま並べたものです。並びは会社名の五十音順です(英字で始まる社名は後ろ)。日数の短い順ではありません。当サイトが数値の順に並べるのは、算出方法で宣言した指標だけです。

引用はすべて2026-09-21に読んだ各社公式ページの原文で、当サイトの補足は引用の下に 小さく添えています。信託先として名前が挙がっている金融機関を確認できたのは7社です。金融機関の名前は各社の公表ページの表記のまま載せています。 「株式会社」が付く社と付かない社、英字が全角の社と半角の社が混ざっています。

いちばん右の「読んだページ」は、当サイトがその文を見つけたページの名前です。 自分が使っている会社のページで同じ記載を探すときの手がかりになります。

表の「当サイトは該当の記載を確認していない」は、「その会社が書いていない」という意味では ありません。当サイトが読んだページに見つからなかった、というだけです。

信託先の数が多いことを「より安全」と読まないでください。受託先を分けている理由は公表文からは分かりませんし、当サイトはその評価の根拠を持っていません。

会社信託先として名前が挙がっている金融機関入金から信託までについて、公表文に書いていること読んだページ
外為オンライン当サイトは名前の記載を確認していない「当社は法令上要求される区分管理方法の信託一本化を整備いたしておりますが、区分管理必要額算出日と追加信託期限に時間差があること等から、いかなる状況でも必ずお客様から預かった証拠金が全額返還されることを保証するものではありません」
※時間差があるとは書いているが、日数は当サイトが読んだ範囲には書かれていない
取引要綱詳細
外為どっとコム三井住友銀行・みずほ信託銀行・あおぞら銀行・SBIクリアリング信託・三井住友信託銀行「お客様のご資産は、通常では前々営業日のニューヨーク(NY)クローズ(午前7時。米国夏時間の期間は午前6時)時点のものまでは、全額を対象として信託設定がなされております」
※同じページには別の書き方もある:「お客様の保証金は、毎営業日(日本の祝祭日は除く)の午前7時(ただし、米国東部時間が夏時間の場合は午前6時)に当社で入金が確認できた分について、入金を確認した日の翌営業日(本邦銀行休業日は除く)に顧客区分管理信託に入金します」「最長でも入金日の翌々営業日までには信託設定がされることとなります」
セーフティーネクスト(信託保全)
ヒロセ通商三井住友銀行「当社がお客様からお預りしている取引証拠金の額に未決済ポジションの損益及び未決済ポジションのスワップを加減算した金額を毎営業日(米国時間で17時時点、日本時間では翌日午前7時米国東部時間が夏時間の場合は翌日午前6時)要保全額として計算し、2営業日後に信託保全の対象とします」信託保全
松井証券当サイトは名前の記載を確認していない
※当サイトが読んだ4ページは、下の「当サイトが確認できなかったこと」に書いています
当サイトは該当の記載を確認していない分別管理の保証業務/店頭FXリスク開示/FX取引ルール/FX(安心・安全)
みんなのFX三菱UFJ信託銀行株式会社・SBIクリアリング信託株式会社・株式会社三井住友銀行「当社の信託保全の対象額は、お客様から預託を受けた証拠金のうち、毎営業日(※1)の当社各取引時間終了時点(※2)までに当社が入金を確認できたものにつき、翌営業日(※1)に信託設定します」信託保全について
楽天証券当サイトは名前の記載を確認していない
※公表文は「信託業務をおこなっている銀行等」までで、個別の名前は当サイトが読んだ範囲に無い
当サイトは該当の記載を確認していない分別管理
DMM FX日証金信託銀行株式会社・株式会社SMBC信託銀行・SBIクリアリング信託株式会社「当社では、毎営業日終了時(マーケットクローズ)に当社で確認できたお客様の預託証拠金残高、評価損益及びスワップポイントを加味した金額(区分管理必要額)を受託先銀行に信託しております」
※信託設定が完了するまでの日数は、当サイトが読んだ範囲には書かれていない
信託保全
GMOクリック証券三井住友銀行・三井住友信託銀行・日証金信託銀行「ただし、信託口座にて区分管理すべき信託保全対象額(お客様から預託を受けたFXネオ取引に係る証拠金に決済損益、評価損益及び未実現スワップポイントを加算減算した金額)の計算は毎営業日(日本の祝祭日は除く)1回であり、また、信託口座への入金手続が完了するまで2銀行営業日かかるため、当社破綻時点におけるお客様の資産の全額が返還されるとは限らないことにご留意ください」
※同じ節には「GMOクリック証券の信託保全は、信託保全対象額確定日から2銀行営業日後に信託口座での信託設定が完了します」ともある
分別管理、区分管理(信託保全)
GMO外貨三井住友銀行・みずほ信託銀行・SBIクリアリング信託「そのため、お客さまよりお預かりした時点から信託されるまで最大2営業日のタイムラグが生じますので、お預かりした時点の資産とお客さまに返還する信託保全金額は必ずしも一致しません」
※同じ文の前半に「顧客区分管理必要額算出日から2営業日後に当該信託保全金額を信託いたします」とある。引用したのは同じページのFXの節で、CFDの節は「2銀行営業日後」と書き方が違う
区分管理について(FX)
SBI FXトレードSBIクリアリング信託株式会社・株式会社三井住友銀行「即時信託保全では、お客様の資金がFX会社を経由せず直接信託会社に入金・信託保全されるため、お客さまからお預かりする資金は、FX業者の破たん等に関係なく信託保全されます」
※同じ文に続けて「(三井住友銀行は除く。三井住友銀行へご入金いただいた場合は、当社を経由して信託する従来の方式(A)で信託保全されます。)」とある
業界初の即時信託保全

2社に分けて預けるとき、何が変わるのか

当サイトが扱っている異業者両建ては、 2つの会社で反対方向のポジションを同時に持つ方法です。 このときお金は2社に分かれて置かれます

上で見たとおり、入金から信託までの書き方は会社ごとに違います。 2社に分けるなら、預けたお金がいつ信託されるかは、2社それぞれの公表文に別々に 書かれていることになります。片方の会社の書き方は、もう片方には当てはまりません。

表には、同じ金融機関の名前が何社にも出てきます。2026-09-21に読んだ範囲では、三井住友銀行は6社、 SBIクリアリング信託は5社の公表ページに名前が出ています。これが何を意味するかを当サイトは判断できません—— 信託契約は会社ごとに別のもので、受託先が同じであることの影響を評価する根拠を持っていないためです。 名前が重なっているという事実だけを書いておきます。

当サイトが確認できなかったこと

この記事は各社の公式ページをインターネット越しに取得して読んだものです。次の点は確認できていません。

  • 松井証券の信託先と、信託までの時間 — 当サイトが2026-09-21に読んだのは次の4ページです (顧客資産の分別管理に関する保証業務について/店頭FX取引に係るリスク情報に関する開示/ FX取引ルール/FXの安心・安全)。この4ページに、信託先の名前と、信託までの時間の記載は ありませんでした。分別管理そのものには触れていて、 「金融商品取引法第43条の2第3項に基づき、顧客資産の分別管理の状況に係る分別管理監査(保証)として、 PwC Japan有限責任監査法人による…保証業務を受けました」とあります。該当の記載が無いのではなく、当サイトがそのページに到達できていないだけの可能性が高いので、 実際の内容は同社の公式サイトでご確認ください
  • 楽天証券のFX固有の記載 — 読めたのは証券口座全体の分別管理を説明するページでした。 「FX(外国為替証拠金取引)や海外先物取引(うち商品先物取引)の証拠金は、 当社の自己資金とは分別して信託業務をおこなっている銀行等へ預託しています」までが書かれています。 信託先の名前と信託までの日数は、当サイトが読んだ範囲には見つかりませんでした
  • 実際に返還が行われた例 — 当サイトは1件も観測していません。 この記事が扱っているのは各社が公表文に書いていることだけです

引用した文はいずれも2026-09-21時点のものです。各社が公表文を変えれば内容は変わります。 口座を開くかどうか、どこにいくら置くかの判断は、各社の公式サイトと契約締結前交付書面を ご自身でご確認ください。

本記事は一般的な情報提供を目的としています。特定の取引の推奨・投資助言ではありません。 この記事の数値は、本文に書いた観測日にまとめて記録したものです。 当サイトの他の記事と違い、ページを作り直しても入れ替わりません。 最新の内容は必ず各社公式サイトでご確認ください。
計算ツール損益分岐日数 計算ツール

記事で見た数値を自分の条件で確かめられます。往復スプレッド費用を1日あたりのスワップ差額で割った日数(=損益分岐日数)を、計算例として表示する無料ツールです。

よくある質問

FX会社が破綻したら、預けたお金は戻ってくるのですか。

各社の公式ページは、信託保全によって返還される仕組みを説明しています。ただし2026-09-21に読んだ範囲では、複数の会社が「全額が返還されるとは限らない」という趣旨の注意書きを自分で書いていました。GMOクリック証券は「信託口座への入金手続が完了するまで2銀行営業日かかるため、当社破綻時点におけるお客様の資産の全額が返還されるとは限らないことにご留意ください」と書いています。外為オンラインは「区分管理必要額算出日と追加信託期限に時間差があること等から、いかなる状況でも必ずお客様から預かった証拠金が全額返還されることを保証するものではありません」と書いています。当サイトは返還の実績を1件も持っていないので、実際にどうなるかを判断する材料はありません。

入金してから信託保全されるまで、何日かかりますか。

会社によって書き方が分かれます。2026-09-21に読んだ範囲では、入金から信託までの時間について何か書いている会社が8社ありました。ヒロセ通商は「要保全額として計算し、2営業日後に信託保全の対象とします」と書いています。みんなのFXは「入金を確認できたものにつき、翌営業日(※1)に信託設定します」、GMO外貨は「お預かりした時点から信託されるまで最大2営業日のタイムラグが生じます」と書いています。SBI FXトレードは、資金が会社を経由せず直接信託会社に入る方式を説明しています。残りの2社は、当サイトが読んだページに時間の記載が見つかりませんでした。時間が長いという意味ではありません。なお、時間について書いてはいるものの、日数を書いていない会社(外為オンライン・DMM FX)もあります。

この記事の内容は毎日更新されますか。

更新されません。この記事は、各社の公式ページに書かれている文を2026-09-21に読んで引用したものです。当サイトが毎営業日記録しているスワップポイントの実測値とは性質が違います。各社が公表文を変えれば内容も変わるので、実際の扱いは各社の公式サイトでご確認ください。

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